風雷益 — 増し加える
別名:増益
卦辞
益卦:利有攸往,利涉大川。
進んで行く所があるのに利があり、大川を渡るのに利があります。
AI解説益は風と雷が相益し、上を損じて下を益する卦。増益・物を利する・上が施し下が受ける象である。風は烈しく雷は迅く、二つ相助けてその勢いはますます増す。また上に在るものを減らして下に在るものを増やす、ゆえに益という。卦辞「往くところあるに利あり。大川を渉るに利あり」——増益の時は為すところあるに利あり、険を渉り難を済うに利あり。この卦を得たときは、益を受けて増し進み、上が恵み下が利することを示す。ただし益の道の貴さは、人を益し下を利すること、善を見れば遷り、過ちあれば改めることにある。上を損じて下を益すれば、民の悦びは限りない。かくして天に順い人に応ずれば、大いに得るところがある。
AIやさしい読み解き益は、風と雷が助け合い、上にあるものが何かを手放して下にあるものが伸びる姿を描いています。風は激しく雷は速く、ともに力を増していきます。上が自らを減らして下を富ませるので、増益なのです。卦辞は、成長の時には行動するのに利があり、重大な課題に挑むことさえよいと説きます。この卦が出たら、たいていは利得と進歩を指し、上の人から下の人へと支えが流れていることを示します。その条件は寛大さです。人を助け、よい手本に倣い、過ちはすぐに正しましょう。上が下に与えれば人々は限りない好意で応え、天と人に歩調を合わせて行動すれば大きな利得がもたらされます。
大象伝
风雷,益;君子以见善则迁,有过则改。
風と雷が合わさる、これが益(増益)です。君子は出会った善はどれでも取り入れ、自分に見つけた過ちは改めます。
六爻の爻辞
初九(第1爻)
初九:利用为大作,元吉,无咎。
大きな事業を行うのに利があります。大いに吉で、咎はありません。
AI解説上の益を得て下に居る。まさにこの厚い益を借りて大事(大作)を成すべきで、大善なれば吉にして咎なし。上から益を受ける者は、それをもって大功を成し遂げ、受けた益に背かないこと、そうしてはじめて元吉を得ることを示す。
AIやさしい読み解きあなたは低い立場にありますが上から手厚い助けを受けており、今こそそれを実のあることに使う時です。伝統的な読みでは、この爻は大いに吉で咎がないとされますが、条件が一つあります。受けた支えを無駄にせず、本当の成果に変えることです。
- 時運
- まだ下の立場のうちに上からの支えが届きます。この時期は、それを存分に生かした意欲的な出発に大いに吉です。
- 金運
- 資金や信用、気前のよい後援者が現れるかもしれません。伝統的な読みでは、そうした支えを一つの堅実な事業に注ぐことは大いに吉とされます。
- 仕事
- 目上の人があなたに投資してくれるなら、大きなプロジェクトを引き受け、目に見える形で成果を出しましょう。大いに吉の好機です。
- 恋愛・人間関係
- パートナーは多くを与えてくれています。その寛大さに誠実な努力で応えれば、今は絆にとって大いに吉の時です。
- 家庭・住まい
- 年長者の助けが家を押し上げます。それを改装や家業に注げば、家の見通しは大いに吉です。
- 健康
- 伝統的な読みでは活力が上り調子で、大いに吉のしるしです。その上向きの波を生かし、着実な休息で体質を養いましょう。
- 結婚
- よい縁は本当の恵みをもたらします。二人が誠実に関わり、ともにそれを土台に築いていけば、結びつきは大いに吉です。
- 試験・学業
- よい指導や教材が手に入るので、大きな資格にも手が届きます。今全力で準備することは大いに吉です。
- 旅行・外出
- はっきりした価値ある目的をもって出発しましょう。旅は大いに吉で、より大きなことへの扉を開くかもしれません。
- 争い事・訴訟
- あなたの主張には本当の裏づけがあります。証拠をもって公正な決着に向けて進めれば大いに吉で、咎はありません。
- 尋ね人
- 役立つ手がかりと協力的な人々が現れます。一つひとつに速やかに当たれば、その人を見つける見込みは大いに吉です。
- 決断のポイント
- 上から助けを受けたら、それを用いて意義あることを成し遂げることで報いましょう。賜物をうまく使うことこそが、これを大いに吉にします。
六二(第2爻)
六二:或益之,十朋之龟弗克违,永贞吉。王用享于帝,吉。
ある人があなたを、貝貨十朋に値する亀の甲羅で富ませることがあり、何ものもそれに逆らえません。長く正しさを守れば吉です。王が上帝(帝)に供え物を捧げる、吉。
AI解説あるいは十朋の亀のごとき貴重な大益が加えられ、その応は違えることができない。長く正を守れば吉。誠敬なること王者が天を祭るがごとし、ゆえに吉。虚心に益を受け、誠正をもって自ら守る者は、益の至りにして福の厚いことを示す。
AIやさしい読み解き古代の珍しい亀の甲羅のように貴い大きな恵みがあなたのもとに来るかもしれず、何ものもそれに逆らえません。長い目で正しさを保ち、供え物を捧げる王のような敬虔さで受け取りましょう。謙虚で誠実な開かれた心が、最も深い祝福をもたらします。
- 時運
- この時期には、思いがけないかもしれない大きな利得があり、謙虚で筋を通している限り吉が続きます。
- 金運
- ここでは長続きする利得が好まれます。贈り物・賞与・臨時収入が頼まずとも来ることがあるので、感謝して受け取り、帳簿は正直に保ちましょう。
- 仕事
- 評価と大きな機会があなたを求めてやって来ます。謙虚さを保ち、年々一貫した水準を守れば、本当の成果が続きます。
- 恋愛・人間関係
- 愛情が惜しみなく差し出されています。開かれた心と変わらぬ誠実さで受け取れば、その気持ちは長続きするものへと深まります。
- 家庭・住まい
- 親族からの助けなどを通じて家庭に祝福が訪れます。家庭生活を整然と、敬意をもって保てば、繁栄が根づきます。
- 健康
- 伝統的な読みでは、心身の健やかさに強く好ましい吉の時とされ、それは手早い解決ではなく、謙虚で一貫したセルフケアによって保たれます。
- 結婚
- 誓いや家の儀礼を心から敬い、年月を通して誠実であり続けましょう。結びつきは豊かに祝福されます。
- 試験・学業
- 辛抱強く一貫して取り組み、疑問をよい先生のもとに持っていけば、優れた結果に手が届きます。
- 旅行・外出
- 出発から帰着まで礼儀と誠実さをもって旅すれば、旅は順調に進み、価値ある出会いがあるかもしれません。
- 争い事・訴訟
- 細心で持続的な誠実さが何より大切です。状況はあなたの側に傾いており、読みはあなたが正しいと認められる方向を示しています。
- 尋ね人
- 思いがけない方面からの助けが期待できます。正規の経路を通じて辛抱強く探せば、その人が見つかる可能性は高いでしょう。
- 決断のポイント
- 大きな益は謙虚さと誠実さをもって受け取り、長い目で正しいことを守りましょう。持続する正しさが、利得を長続きする幸運に変えます。
六三(第3爻)
六三:益之用凶事,无咎。有孚中行,告公用圭。
益を凶事に用いるので、咎はありません。誠実さと中道を守り、公に報告するときに圭(玉の板)を捧げます。
AI解説凶患や急難を救う事によってその益を行う(危難において益する)、ゆえに咎なし。ただし心に至誠を抱いて中道を持し、圭を執って公に告げるがごとく、恭敬をもって信を取るべきである。凶難において益を行うには至誠中正より出づべきこと、そうすれば艱難に処しても咎なしを示す。
AIやさしい読み解きこの爻は、手持ちのものを危機の救済に使うことを描いており、伝統的な読みではそこに咎はありません。条件は本物の誠実さと釣り合いの取れたやり方であり、玉圭を捧げる使者のような礼を尽くした敬意でそれを示すことです。困難にある人を助けることは、誠実に行えば、つらい時にもあなたを咎のない状態に保ちます。
- 時運
- 危機の色合いを帯びた時期です。物事がうまくいっていない所を助けるために力を注ぎ、誠実かつ公平に行動すれば咎はありません。
- 金運
- 自分か他人の非常事態でお金が必要になるかもしれません。公明かつ公平に使えば、危険は和らげられます。
- 仕事
- 失敗しかけたプロジェクトの立て直しを頼まれたら、透明性を保って引き受け、上司に経過を伝えましょう。咎はありません。
- 恋愛・人間関係
- 苦しい時が絆を試しますが、正直に互いの味方でいれば咎はなく、二人はより近づきます。
- 家庭・住まい
- 家庭に非常事態が起きたら、落ち着いて対応し、負担を公平に分かち合い、家が再び安心できる場所になるまで率直に話し合いましょう。
- 健康
- 伝統的な読みでは、重大な気がかりに慎重に対処する時とされます。確かな助言に着実に従えば、徐々に良くなる方向に向かいます。
- 結婚
- 舞台は逆境です。誠実さと公平さで互いを支え合って乗り越える二人は咎を免れ、より強くなって抜け出せます。
- 試験・学業
- 難しい科目や挫折に直面しています。近道をせず最も難しい内容に正面から取り組めば、進歩は可能です。
- 旅行・外出
- 道中の危険や、助けを必要とする人に出会うことがあり得ます。礼儀正しく落ち着いた振る舞いが、無事の帰還につながります。
- 争い事・訴訟
- しかるべき機関に事実をありのままに示し、誠意をもって行動しましょう。争いは咎なく和らげられます。
- 尋ね人
- その人は困っているかもしれません。急いで捜し、役所や信頼できる知人の力を借りれば、見つけられる可能性が高いでしょう。
- 決断のポイント
- 危機の中で人を助けるときは、動機をまったく誠実にし、振る舞いを釣り合いの取れたものにしましょう。そうすれば困難な状況でも咎はありません。
六四(第4爻)
六四:中行,告公从。利用为依迁国。
中道を守って公に申し上げれば、公はそれに従います。この後ろ盾に頼って、都を移すほどの重大な事を行うのに利があります。
AI解説中道を守って事を行い、上に告げて聴き従われる。まさにその益に依って大事(遷国のごとき重事)を行いうる。益を行うには中道を守り、上下相信ずべきこと、そうすれば益に依って大計を成しうることを示す。
AIやさしい読み解きあなたは釣り合いを保って行動し、責任者に意見を述べると、彼らは耳を傾けて同意します。その信頼があるので、手にしている支えに頼って、都を移すほどの重大なことを成し遂げられます。節度と相互の信頼が合わされば、大きな計画も成功します。
- 時運
- 上との信頼が厚い時です。釣り合いの取れた提案は今なら承認を得られ、大きな方向転換さえ可能です。
- 金運
- 貸し手や提携先は大きな計画に前向きです。節度ある信頼できる案を示せば、大きな一手が報われることがあります。
- 仕事
- 上層部があなたの助言に耳を傾けているので、あなたが提案する再編・移転・大きな取り組みは、釣り合いと透明性を保てば成功し得ます。
- 恋愛・人間関係
- 相互の信頼が深いので、二人で大切な一歩を計画し、調和を育てるのによい時です。
- 家庭・住まい
- 家族の心が一つなので、引っ越しや家業も進めることができ、栄える傾向にあります。
- 健康
- 伝統的な読みでは、徹底したよく計画された取り組みが好ましいとされ、医療者との信頼と協力が、より良い健康へ向けたより深い変化を支えます。
- 結婚
- 両家とも味方なので、日取りを決める、移住するといった大きな共同の決断によい時です。
- 試験・学業
- 先生があなたの判断を信頼しており、転校や難しい課程など意欲的な一歩を後押ししてくれます。成功の可能性は高いでしょう。
- 旅行・外出
- 長旅や移住は節度ある段階を踏んで計画しましょう。必要な後ろ盾があり、順調に進むはずです。
- 争い事・訴訟
- 理にかなった穏当な姿勢が権限ある人に聞き入れられ、正規の経路を通じてしっかり主張を通すのに有利です。
- 尋ね人
- 役所や知人が協力的です。複数の場所にまたがって連携した広い捜索は、組織する価値があり、成功する可能性が高いでしょう。
- 決断のポイント
- 中道を守り、上下から信頼を得ましょう。その足場があれば、得た後ろ盾が大きな計画を最後までやり遂げさせてくれます。
九五(第5爻)
九五:有孚惠心,勿问元吉。有孚惠我德。
誠実さと恵み深い心があれば、問うまでもなく大いに吉です。誠実であれば、人々もまたあなたの徳に感謝します。
AI解説尊位に居て、心に至誠の恵み下す心を抱く。占い問うまでもなく、大善にして吉と知れる。上が誠をもって下を恵めば、下もまた誠をもってその徳を感じ戴く。上に居て至誠をもって民を恵む者は、徳が下に施され、民が誠をもって報い、元吉疑いなきことを示す。
AIやさしい読み解きあなたは影響力のある立場にあり、頼ってくる人々のためになりたいと心から願っています。それは明らかに善いことなので、結果を尋ねるまでもないほどです。誠実に与えれば、人々も誠実な感謝と忠誠で応え、伝統的な読みではこれを大いに吉とします。
- 時運
- 寛大さの絶頂期です。誠実に与えることで返ってくる好意により、この時期は疑いなく大いに吉です。
- 金運
- 社員・提携先・顧客と公平に分け合った利益は、忠誠となって返ってきます。伝統的な読みでは、大きな利得に大いに吉とされます。
- 仕事
- チームの利益を心から気遣って導きましょう。人々があなたのもとに結集し、立場と成果にとって大いに吉のしるしです。
- 恋愛・人間関係
- 打算なく示した優しさは十分に返ってきます。献身は双方向に深まり、絆は親密さの大いに吉の季節に入ります。
- 家庭・住まい
- 家族一人ひとりが寛大で行き届いた世話を受けると、感謝が返ってきて家庭は栄えます。家族生活に大いに吉です。
- 健康
- 辛抱強く誠実に心身をいたわれば、内なる調和がもたらされます。伝統的な見方では、ここでの健やかさは大いに吉です。
- 結婚
- それぞれの誠実な寛大さに、相手も応えます。結びつきにとって大いに吉で、長続きする満ち足りた暮らしを指しています。
- 試験・学業
- 正直で勤勉な努力が、本当の実力を反映した結果をもたらします。評価は自然についてきて、試験の見通しは大いに吉です。
- 旅行・外出
- 宿の人・案内人・旅仲間に親切にすれば、彼らもお返しに助けてくれます。旅は大いに吉で、始終順調です。
- 争い事・訴訟
- 相手方への公平さと善意が皆の敬意を得ます。あなたの立場が支持されることについて、読みは大いに吉です。
- 尋ね人
- かつてあなたが助けた人々が、恩返しをしようと知らせを届けてくれる可能性が高いでしょう。大いに吉の捜索です。
- 決断のポイント
- 影響力のある立場から、本当の誠実さで人を益せば、人々は忠誠で応えます。これは問うまでもなく大いに吉です。
上九(第6爻)
上九:莫益之,或击之,立心勿恒,凶。
誰もあなたに益をもたらさず、かえって誰かが攻撃してくるかもしれません。心の持ち方に恒常さがなく、凶です。
AI解説益の極みに処してなお人に益を求め、取るのみで与えなければ、誰も益してくれず、かえって攻める者すらある。その病は、心の立て方に恒がなく、貪り求めて厭きないことにある、ゆえに凶。益の極みではかえって自ら人を益すべきこと。ひたすら益を求め、人を損じて己を利し、恒なき者は、衆に叛かれて凶に至る——益の大戒を示す。
AIやさしい読み解きあなたはすでに幸運の絶頂にいるのに、さらに多くを求め続け、取るばかりで何も返していません。その結果、誰も助けてくれず、あなたに背を向ける人さえ出てきます。根本の問題は、落ち着きのない飽くなき欲求です。伝統的な読みではこれを凶とし、その処方は、代わりに与え始めることです。
- 時運
- この時期に人を犠牲にしてつかみ取ろうとすると、あらゆる支えが失われて凶に転じます。着実にお返しを始めましょう。
- 金運
- 取るばかりで与えない取引は損失と敵を招きます。そうした貪欲は凶なので、利益を公平に分け、約束を守りましょう。
- 仕事
- 同僚を踏み台にすれば、彼らはあなたに背を向けます。凶です。人を助け、目的をぶれずに保つことで自分の立場を守りましょう。
- 恋愛・人間関係
- 何も差し出さずに要求ばかりしていると、パートナーは離れていきます。この凶の型は、寛大に一貫して与えない限り絆をほどいてしまいます。
- 家庭・住まい
- 家庭で自分本位に振る舞うと、恨みと混乱が生まれ、ついには家族があなたに背を向けます。凶の道なので、家族の必要を第一にしましょう。
- 健康
- 伝統的な読みでは、自分を限界まで酷使することは凶とされます。消耗しきる前に、働きすぎを着実な休息と栄養に置き換えましょう。
- 結婚
- 一方が取るばかりで決して与えないなら、結婚は凶となり破綻へ向かいます。寛大さと変わらぬ誠実さが結婚を守ります。
- 試験・学業
- 努力ではなく抜け道で試験を切り抜けようとするのは凶です。先生は見限り、成績は落ちていきます。正直で着実な勉強がこれを好転させます。
- 旅行・外出
- 道中で要求がましく人を利用する態度は反感を招き、旅を凶で危険なものにします。思いやりのある落ち着いた振る舞いが身を守ります。
- 争い事・訴訟
- 過大な主張は、味方になり得た人さえも遠ざけます。欲深い当事者には読みは凶なので、公平で一貫した要求に縮めましょう。
- 尋ね人
- 捜索では、粘り強く足を使った調査を自分で行いましょう。何も返さずに人に頼るばかりでは協力者が離れ、捜索は凶で困難になります。
- 決断のポイント
- 益の絶頂では、人を益する方へ向かいましょう。与えずに取り、目的が揺らげば、人々はあなたに背を向け、凶となります。